うまいものを食べながら、勉強する方法

そこで、クイズをもうひとつだけ(笑)

飲食業から全くジャンルを変えまして、今度は「販売業」。
し・か・も。
高級ワニ革を使った「ワニのハンドバック専門店」の
元・凄腕販売員さんから、実際に私が出題されたクイズです。

値決めのお話の参考になるかもしれませんので、
少しお付き合いくださいね。。。

「湯浅サン、私、ホンモノのワニ革を
 使ったハンドバックを売っていたんですよ。」
「え?それはすごいですね~。」

っていう会話が、まずありまして。

「湯浅サン、ところで・・
 ワニ革のカバンって、
 どうしてあんなに値段が高いと思われますか?」
「え?それはワニ革が貴重だからじゃないんですか?」
「そうです。 それもあるんですが・・。
 もう一つ。意外と知られていない理由があるんです。
 コレ、私たち業界の中では、常識なんですケドね・・。」

さて、みなさん。
その「業界の中では常識」の、「ワニ革のカバンが高い本当の理由」
なんだと思いますか??


ひとつのカバンのために、革をずっと維持管理している

そうなんです。

高級なワニ革のカバンは、ひとつのカバンに
一頭のワニしか使用しないそうなんです。

(二頭使うと、風合いが違ってしまうので、ご法度なのだとか。)

でも。
ワニって・・・カラダが大きいでしょ?
それに比べて、カバンってそんなに・・
大きなものばかりではありませんよね。

そこで素朴な疑問として、あまった革は
どうしているのか?
ということを考えてしまいます。

先ほどの高級和食屋さんのように、
棄ててしまうのでしょうか?

いえいえ、そうではありません。

お客様が購入された「そのカバン」のために、
ず~っと、「そのワニ」の革を、会社側が品質管理して
保管しているのだそうです。

何年後、何十年後かの「キズの修理」に
そなえているのだそうですよ!

う~わ~。
そら、高級品と呼ばれるわ(笑)

このお話、キャッシュフロー面から考えますと、
当然、そのコストは最初の商品価格に反映されるのでしょうけれど。

でも・・ねぇ。

いったい「維持管理費としていくら上乗せすればよいのか?」
私のような庶民では、見当もつきません。

時間がたてばたつほどに、維持管理のためのコストの「累計金額」は
ふくれ上がるでしょうし。
かといって、「そのカバン」をお客さんが購入するのは一回きり。
どんどん収支があわなくなるのは目に見えていますから・・。
最初の価格設定、つまり「その業界特有の、値決めのセンス」が
問われることになるのでしょう・・。