うまいものを食べながら、勉強する方法

毎日、約半分の魚が捨てられている

ああ、あっさり正解を言ってしまいました(笑)

そうなんです、あの「新鮮な魚たち」は、毎日約半分が
使われずに捨てられているそうです。
私自身が、懇意にしてもらっている板長さんが、
「自分の以前勤めていたお店の話」
として教えてくださいました。

(ですから、ひょっとしたら、他の和食屋さんには、
 また別の廃棄比率があるかもしれません。)

ん?

これを聞いても「あぁ・・そうですか?」っていう感じですか?
なんだか、ピンと来ないと?

では・・・言い換えましょう。

「毎日、毎日、市場に出て買付けに行って手間ヒマをかけて
 魚を仕入れて・・・
 その手間と費用の半分が毎日廃棄される」

と。

こう言い換えると・・
なんだかすごい、と思っていただけますか?

「新鮮で良い魚を選ぶ努力」
「毎日、市場へ出かける手間」
そして「仕入れに使ったお金」

それを半分棄ててしまう。

それではじめて、
「お!やっぱりここの魚は新鮮だな~。
 うまいなぁ~」
と、お客さんに思っていただける。

ホント、すごいご商売ですよね~。

板前の大将から、お話をはじめて伺ったとき。
この「品質を維持するためのコストのかけ方」、
他の業界では、なかなか見当たらないような気がしました。

もちろん。
お店側も「商売」としてやっているわけですから。

その「手間ひま」や「廃棄する分の商品原価」は
お客さんから頂く飲食代に乗せていることとは思います。

でも、それ。
あ!このお店、値段が高すぎる・・・と
思われたら終わりですから。
(もう、次は来てくれませんもんね。)

かゆ~いところ(絶妙な価格帯)をピンポイントでつく
「値決めのセンス」
が、お店側に必要になってきます。

以前、私がラーメン屋を開業する前に、こっそり?教えたこと☆
で書きました「お店と家賃の絶妙な関係」と同じく。

この「売値と原価と手間ひま」のビミョウな関係こそは、
商売を始めた方にとって「儲かるか、儲からず終わっちゃうか」
の分岐点だと思います。

そのとき必要なのは、「値決めのセンス」。

この価格なら、人は来る。そして儲かる。
この価格なら、人は来ない。しかし儲かる。
この価格なら、人は来る。しかし・・・儲からない。

その感覚を磨くために、「自分の業界のほかのお店」に
定点的に行ってみて(1年後、3年後、5年後、と何度も行ってみて)

「わ!この値決め、いいなぁ。ピンポイントで的突いてるやん?」
「あ~。このお店値段高すぎるよ~。手間かかってるけど、これじゃぁ
 一見さんが次に来ないよ~。」

と、何度も他流試合?に挑んでみることが大事だと
思っているんです。

そこで・・。