伝統企業は「甘くない」☆
2014/04/30
同じ味じゃない。
たぶん。
このブログをお読みの方、ほとんどの方が
電車やバスで旅行中に、
「伝統の味、○○」
「創業から変わらぬおいしさ ○○」
なんていうキャッチコピー、見たことあると
思うんですね。
で、
「よし、じゃあ家族にひとつ買っていくか。
なつかしいなぁ~。
むかし、おばあちゃんに買ってもらったっけ・・。」
なんて、やさしい気持ちでお土産に
されたりすると思うんです。
でも・・ね。
これは、ある地方都市の「田舎まんじゅう」的な
伝統和菓子の会社の、外部コンサルタントさんから
伺った話なんですが。
コンサル「湯浅くん、あれ、結構味を変えてるんやで。」
湯浅 「え? ほんとですか!?って・・・マジですか!?」
コンサル「ああ、そうや。昔にくらべて、だんだん、砂糖を減らして、
甘さを抑えるようにしていってるや。
今の人は、あまり甘い味を好まへんからなぁ・・。」
湯浅 「う~わ~・・・。
でも、まぁ、それで美味しかったら、
いい話ですもんねぇ・・。」
そうなんですね。
確かに、「伝統の味」なんてキャッチコピーではありますが。
「創業以来変わらぬ、砂糖の含有率!」なんて文言があるわけでなし。
あくまでも、「また聞き」のレベルのお話で恐縮ですが、
かなり全国的に「砂糖の甘さを控える」傾向らしいです。
(くどいですが、確証はありません!!
なので、一度ご自身の舌で確認してみてください☆
子供の頃と・・・ホントに同じ味・・・ですか!?)
実は、私は。
この話、商売人の端くれとして、ちょっと感銘を受けたんですね。
「伝統」に、あぐらをかくことなく。
現代人は、あまり「どぎつい甘さ」を好まない、と分析して
すこしずつ、気がつかれないように甘さを控えめにしていった、
というのなら、立派な「企業努力」ではないでしょうか?
今後、「同じ街、同じ地域」で商売をし続けるなら、
私たちに吹いてくる風は、「追い風」ではなく「向かい風」。
ほんと~にクドくて恐縮ですが、
「人口が減る」って、そういうことだと思うんです。
でも、実は「伝統に守られているように見えた」
地域密着の和菓子業界も、実は企業努力を重ねて、
時代のニーズをつかもうとしていた、というのが今日のお話。
私自身が、10年以上前に聞いて、
まだ参考にしているお話でした。
お役に立てたでしょうか?