伝統企業は「甘くない」☆

同じ味じゃない。

たぶん。
このブログをお読みの方、ほとんどの方が
電車やバスで旅行中に、

「伝統の味、○○」
「創業から変わらぬおいしさ ○○」

なんていうキャッチコピー、見たことあると
思うんですね。

で、

「よし、じゃあ家族にひとつ買っていくか。
 なつかしいなぁ~。
 むかし、おばあちゃんに買ってもらったっけ・・。」

なんて、やさしい気持ちでお土産に
されたりすると思うんです。

でも・・ね。

これは、ある地方都市の「田舎まんじゅう」的な
伝統和菓子の会社の、外部コンサルタントさんから
伺った話なんですが。

コンサル「湯浅くん、あれ、結構味を変えてるんやで。」
湯浅  「え? ほんとですか!?って・・・マジですか!?」
コンサル「ああ、そうや。昔にくらべて、だんだん、砂糖を減らして、
     甘さを抑えるようにしていってるや。
     今の人は、あまり甘い味を好まへんからなぁ・・。」
湯浅  「う~わ~・・・。
     でも、まぁ、それで美味しかったら、
     いい話ですもんねぇ・・。」

そうなんですね。

確かに、「伝統の味」なんてキャッチコピーではありますが。
「創業以来変わらぬ、砂糖の含有率!」なんて文言があるわけでなし。

あくまでも、「また聞き」のレベルのお話で恐縮ですが、
かなり全国的に「砂糖の甘さを控える」傾向らしいです。

(くどいですが、確証はありません!!
 なので、一度ご自身の舌で確認してみてください☆
 子供の頃と・・・ホントに同じ味・・・ですか!?)

実は、私は。
この話、商売人の端くれとして、ちょっと感銘を受けたんですね。

「伝統」に、あぐらをかくことなく。

現代人は、あまり「どぎつい甘さ」を好まない、と分析して
すこしずつ、気がつかれないように甘さを控えめにしていった、
というのなら、立派な「企業努力」ではないでしょうか?


今後、「同じ街、同じ地域」で商売をし続けるなら、
私たちに吹いてくる風は、「追い風」ではなく「向かい風」。

ほんと~にクドくて恐縮ですが、
「人口が減る」って、そういうことだと思うんです。

でも、実は「伝統に守られているように見えた」
地域密着の和菓子業界も、実は企業努力を重ねて、
時代のニーズをつかもうとしていた、というのが今日のお話。

私自身が、10年以上前に聞いて、
まだ参考にしているお話でした。

お役に立てたでしょうか?