頭が悪い人の話はなぜ長いのか
2010/07/21
二択 → 除外
まず、二つに絞ります。
例えば車なら、たくさんある色の中から、
「白」と「ベージュ」のどちらかにしよう、
というところまでは絞ります。
決して、アレにしようかコレにしようか、という
段階でクロージング(購入の決断)を促してはいけません。
まずは。
じっくりとお客の話を聞いて、
消去法で候補をつぶしていきます。
今回は「白」と「ベージュ」が残りました。
さぁ、ここでお客が長考に入ります。
B級のセールスマンなら。
ここで、どちらか一方に決めてもらおうと
しゃにむに話しかけます。
お客が「白」といえば「白」。
「白」の肩を持つわけです。
で、ほぼ「白」に決まりかけた頃、お客が
「でも・・・。ベージュも捨てがたいわ・・。」と言い出したら
今さら「ベージュ」の良さを語りだして、商談は振り出しに。
(↑ こんな経験、ありませんか(笑) )
ところが、A級のセールスマンなら。
こと、ここに至っても、お客に決断を迫りません。
だってね。
「白」は、手放すときの価格がいい。
つまり、経済面の効果を期待。
「ベージュ」は、汚れの目立たないこと。
つまり、メンテナンスの気楽さを求めてる。
これ、同じモノサシですか?
違いますよね!?
そして、どちらの色にも「私、この色が好き!」
という発言が、ない。
だから。
いつまでも天秤が揺れ続ける。
そこでA級セースルマンが取る行動は。
この二つの色の見本を商談のテーブルにならべ
お客の視線の動きをジッと見ます。
内心で、「あ!内心はベージュを気にいったな」と
見極めると・・・
「私のお客さんも、よく『白かベージュか』で迷うんですよ」
と、お客のとまどいに「それでいいんだよ」と承認を出す。
↓
「ここでじっくり考えてくださいね。
ただ、人の意見を聞いて判断すると、後からアレレ?
ということもあるので。。。ご自分でゆっくり考えてください」
と、帰って家族と考えてきます、という選択肢を消す。
↓
「じゃぁもう一度、立ちあがって。一緒に展示車を見てみましょうか?」
と、ゆっくり歩きながら、お客と歩き出す。
一回、気分を変える。
↓
「私のお客さんは、だいたい白3 対 ベージュ7の割合ですねぇ。」
と、事実を告げる。このとき、決して
「全国的には・・・どうのこうの」とは言わない。
あくまでも「手の届く真実」を告げて、安心感を与える。
↓
【重要】
そして。
「ただ・・。白を選ぶ方は、こだわりをお持ちの方が多いようですね。
始めからパッと ボクの車は白で!と決めておられる方が多いです。
乗り換える前の車も白だったりして・・。」
と、告げる。これ以上は、決して言わない。
↓
5分後。
もちろん、「ベージュ」で結論が出てる♪
この方法なら。
ベラペラじゃべる必要がないから。
「頭が悪い人は、話長いなぁ~」と思われることもなし。
なによりも、「自分で決めた!!」
という感覚が、お客に残ります。
大事なことは、お客さんが
「1.プロのアドバイスを元にして
2.あくまでも自分自身で決めたい」
1番も2番も、両方外せない、ということ。
ゆめゆめ、お忘れなく・・。