部下にはハッキリ示せ!!

今となっては
なぜ理科の先生が突然この話をしてくださったのか、
記憶があいまいとして覚えていません。

ただ、この話のあと、理科の先生が
言ってくださった話は、よく覚えています。

この話のすごいところはね。
お父さんが、左右に逃げたこと。

大きな石が転がってくるだろ!?
お父さんだって、怖いサ。

と理科の先生。

でも、一瞬でもナナメ後ろに逃げながら
動いちゃうと、今度はお母さんと子供が
石に巻き込まれるもんな。
だから、お父さんはどんなに怖くても
左右にしか動けない。

それに、一瞬でも後ろを気にしながら
逃げちゃうと、今度は間に合わなくなるもんな。
だから、お父さんはどんなに気になっても
お母さんを信頼して、ひたすら前を見るだけだ。

お父さんの指示をよく見て、パニック起こさずに
子供を守ったお母さんもすごいね。

なるほど~。
そういうものか・・・

中学生で、素直だった私は、
このエピソードに感心しきりです。

でも、なんだか・・・
なんだか、先生の指摘したポイントより、
もっとほかのところが感動してるんだけど・・・

どこだろう?
この話のどこに、オレ、こんなに感動してるんだろう??

それがわからないまま、月日が流れ。
なんでこの話になったのか、そんなことはとっくに忘れても
このエピソード自体は、ときどき思い出していました。

そして、あるパニック映画のワンシーンを見て
ハッ!としたのです。

そうだ!!
お母さんだ!!
オレ、お母さんに感動したんだ!!
と。