情熱では返せない!

銀行員が上司から「バカ!」

銀行を辞めて、今では“OB”になったはずの人が。
なぜ、「銀行員が、一番貸したくないタイプ」と
「銀行を引き合いに出して」その社長さんを評したのでしょうか。

あとで、よくよく聞いてみたのですが、それはつまり。
「アイツは信用できん」
ということの表現だったそうです。

銀行にとって、最も大事なことは。
「貸したお金をキチンと返してもらうこと」

それが骨身にしみこんでいる人だから、
「信用できない」イコール「貸したくないタイプ」
ということなのでしょう。

実は・・・
この「当たり前」のことの中に
大事なことが隠れているのです。

独立・創業系の社長さんの中には、
大きな目標を持ち、夢と希望に満ちて
新事業を手掛けている方が、多くいらっしゃいます。

そのなかには。

  • 独自の技術
  • 斬新な販売方法
  • あるいは・・・過去の実績

などに、大きな自信を持っている方も多いでしょう。
また、自信があるからこそ独立したんだ、というのも
確かだと思います。

しかし、しかし。
そういう方は。

「実は、オレ、銀行さんに嫌われてるかも・・!?」
と振り返ったほうが無難です。

え?
なぜ・・・か??

それは、たいへん残念ながら
「夢や希望は稟議書に書けない」
からです。

そして。
銀行員は過去の経験において、

「具体的な活動報告ができないために
 (数字を使った活動報告と目標設定ができないために)
 将来ビジョンを持ちだして抽象的な話に逃げる」
社長さんたちに痛い目にあわされた記憶があるからです。

  • 人の話を聞かない(聞いてもすぐに忘れる)
  • 過去の実績を話すのが好き
  • 人の話に割って入る
  • 必ずもうかるはず(必ずうまくいく)などと口にする
  • あげくのはてに
    「オレは業界全体のために言うてるんだ」
    (社員のために今度の計画を立てたんだ)
    などと自分を正義の側に置く

こういう経営者に、新人のころ
何回泣かされたことか!!

新人行員のうちは、ウブで純粋です。
だから。
こういう経営者の言うことをマジメに聞いてしまうんです。

で、上司に「バカ!!」と一喝を受け、
以後、二度とこのタイプに心を許すまいと誓う・・・
これが「マジメでやる気のある」銀行マンの通過儀礼です。

だからこそ・・・。
銀行員は「計画に裏付けのない」社長さんが・・・「大嫌い」