異業種進出をする前に、点検しておくべきこと。

「これから」必要になるか?と点検する。

私たちは、ついつい「自分ができること」を基準に
今後のビジネスを考えてしまいがちです。

オレ、ラーメンが好きだから、ラーメン屋をやるよ!

って、そういう発想です。で、だいたい場合、そういうお店って、
長く続きません。なぜ?

たぶん、それは。
「自分の店の周囲に、何軒のラーメン屋さんがあるか、
 調べもせずに開業したから」
だと思います。
(ウソみたいでしょう?でもこういうお話は、めちゃ多いんです。)

これは、技術系のお仕事でも。感性を売り物にするお仕事でも。
必要な発想だと思っています。
ただ、ただ、単純に。

この新事業を必要としてくれる人は、たくさんいるかな?
それは、今後増えるかな!?

を、セルフ・チェックする発想を持ち、少数の信頼できる友人にも
確認のために聞いてみる。それだけでだいぶ違うはず。

例えば、以前の記事
「地域密着」と「手間賃」の組み合わせで儲ける☆2015/09/30
は、「これからお年寄りが増える」だから
「自分で自分の家電製品を扱えない人が増える」
という長期のトレンドに沿っていますから。

大手量販店なんて行きたくない、という
需要さえ取り込むことが出来れば・・
今後も継続できるご商売なのかな!?と
個人的には考えています。

あと。

お話を、呉服業界のお話に戻しますと、
「着物の柄をデジタルプリントした、新機軸の和服」を
販売していこう、という動きがあるようです。

デジタル写真の進歩は、昭和46年生まれの筆者からすると、
もう驚くばかりですから。

今後、さらに伸びるであろう「デジタルプリントの技術」を
取り込むことができれば・・・
「目も覚めるような鮮やかな着物」が、日本の若い女性や、
外国人観光客の方を相手に、たくさん流通するかも
しれませんよね!?

「これから増える要望」(例えば、お年寄り)
「これから伸びる技術」(例えば、プリント技術)

そういうモノ・コトは、それぞれの業界に
あるはずですので・・。

異業種進出を検討されるときには、
「これは、あと10年後に増えてる需要なのか? 
 10年後に、もっと伸びてそうな技術と組めてるか?」
を、点検してみることが大事なのではないでしょうか?

寝ずに考えて、資金繰りに苦しんで、
やっと果たせた「異業種進出」。その成果が・・
わずか数年でしぼんでしまう、なんて。

考えただけで、「胃ぃ」のあたりがキュ~ッとなります。
(関西風の表現(↑)で、すみません!)

そして、もし。

私の、「胃ぃ」のあたりがキュ~ッとなる、という表現を
少しオーバーだな、と感じる方がおられたら。

その方は、幸いなことに
まだ資金繰りの怖さを知らない方だと思います。

まさに、そういう方が。
「周囲を見ないラーメン小僧」
になってしまわないか・・?
それが心配で、今週の記事を書きました。

少し、挑発的な文章になっていたら、
すみません。

でも、先々週、先週と、
「これからは、隣接分野に進出しなきゃ!」
と、あおった手前。

異業種進出のデメリットにも、ちゃんと
ふれておかなければ・・
と思って書きました。