退路もないのに、独立なんてするな

かなり前。
私の親戚が自動車を購入したんです。
ちょっとジープみたいな雰囲気の車なんですけど、
シートや内装などは乗用車っぽい。
当時ブームだった「RV車」」というやつですね。

で、その車種を得意としていた国産中堅メーカーさんがありまして、
私の親戚は、その中堅メーカーの販売代理店から車を購入しました。

親戚の担当になった自動車販社の営業さんは、
とても人当たりのいい方らしく、
オジさんオバさん、そこの子供たちみんなに好かれていました。

残念ながら、私はその営業さんに
お会いするチャンスはなかったのですが・・・
とても腕のある営業マンであること、
つまり「販売技術が高く、かつ、人間力も高い」ことは、
間接的に伝わってきました。

いざ納車、という時にも、
「万が一、ご納車までにキズがつくといけませんから」
と、車両積載車に新車を載せて、走行距離を増やさないようにして、
オジさんの自宅前に運んできたそうです。

すでに親戚ご一家のハートは、がっちり掴んでるのにもかかわらず、
そういった「納車パフォーマンス?」を
きっちりされる方だったのでしょう。

じつは私もその時期に、大阪市内で車の営業マンをしていたのですが、
そういったパフォーマンスは苦手で(泣)

「車両積載車での納車」を喜ぶオバさんの、
話しっぷり笑顔っぷりを見ていて、
「やっぱりお客様から見れば、そういうことが大事なんだよなぁ~」
と内心反省したのを、覚えています。

さて。

肝心なのは、ここからです。
この「営業マン」、実はほんの少し前まで、
会社を経営していたのだそうです。

業種は「服飾関係」とのこと。
確か・・・私の記憶では、婦人向けだったと思います。

ん?

アパレル??

その業界の人が、どうして急に自動車販社に就職したのか?
私でなくても、疑問に思いますよね!?

オバさんも、そう思ったらしく「え?どうして?」と
素直にご質問されたそうです。

そのときに、ご本人の口から語られた、その理由とは
こうでした・・・。