銀行は生き物

4. 自分の都合で動きます

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ここから先は、
2008年現在、私が会計士さんから聞いた言葉になります。

実際問題として、忙しい銀行員さん、「デキる銀行員」さんほど、
たくさんの関与先を抱えている。
すべての関与先にマメに稟議を書きたいけれど、
【現実的に】それは【不可能】。

で、あれば・・。
先回りして「情報を整理してくれるところ
銀行サイドの感覚を理解して「月次で決算書を組むところ
を歓迎するのは、銀行員なら当然のこと。

毎月の「月次決算」がキチンと「正確に」組めている。
本来ならば「数字のウラを取る」手間がかかるけど、
そこに労力を割かないでいい。

稟議を書く素材が、整理して公開されている。
つまり、稟議を書く準備にかかる労力が少なくてすむ。

そんな関与先を優先的にがんばってしまうのは、
至極あたりまえだ、と
企業 VS 銀行」を見続けてきた公認会計士は言います。

たしかに。
「実際問題」として・・・
これから飛躍しようとする「中小企業」は、
どこの会社も慢性的な人材不足。
専任の経理マン置いてるところは、少ないでしょう。
(この場合の経理マンとは、単なる総務の延長ではなく
「経営としての経理」の専任者のことです。)

でも、銀行さんと交渉するのに、正確なデータが不足して
苦労するのは社長さんでは・・!?

銀行さんに情報を提供する」という意味でも。

経営の『リアルタイムの数字』を把握して、
 しっかりした社長さんだと
 銀行サイドにわかってもらう

という意味でも。
月次での会計チェックは必須の時代です。

銀行は生き物なんですよ。

私が頼りにしている銀行マンが、実感を込めて語ってくれた言葉です。

銀行は生き物なんですよ。
 貸したい時と、貸し渋る時がハッキリしている。
 自分の都合で動きます。

彼は、実に踏み込んだ表現をしてくれました。
これは「貸す側のホンネ」でしょう。

でもこちら側は、いつでも安定的に資金がほしい。
それが「借り手のホンネ」。

だったら、少なくても。
優先的に「いっしょうけんめいに」稟議を書いてくれる関与先
になっておかなければ・・・。

いざというときに企業の身を守るのは【情報開示】。
稟議を書きやすい情報提供、
つまり(月次決算を組むかどうかは、ともかく)
経営者による「月次決算レベル」の数字チェックと
結果の公開」は必要です。

年一回の決算では、はっきり「情報不足」。
そんな時代が来ている気がいたします。

この話、次回のノウハウ公開に続きます。